離婚・慰謝料請求を有利に進めたい!確実な浮気(不倫)の証拠を集めるには?

離婚・慰謝料請求を有利に進めたい!確実な浮気(不倫)の証拠を集めるには?

浮気や不倫の慰謝料を請求したい、または離婚を考えている方の中には、「どんなものが証拠として使えるのか?」と疑問に思っている方も多いでしょう。

そこで今回は、浮気の慰謝料請求や離婚を進める際に有利な証拠や、証拠を集める際の注意点について解説します。

目次

浮気による慰謝料請求や離婚には証拠集めが重要!

結婚している夫婦が配偶者以外の異性と浮気をすると、それは「不貞行為」として慰謝料請求の対象となります。さらに、民法770条は浮気(不貞行為)を離婚理由の一つとして定めており、裁判などで離婚が認められやすくなります。

しかし、夫や妻が「浮気をした」と感じただけで即座に慰謝料請求や離婚が認められるわけではありません。慰謝料請求や離婚を認めてもらうためには、基本的に浮気の証拠が必要です。

浮気の慰謝料請求を有利に進めるための証拠について説明する前に、まずは浮気の証拠集めの重要性を再確認しましょう。

浮気の慰謝料請求において証拠集めが重要な理由は4つあります。

・慰謝料請求の話し合いがスムーズに進む
・浮気の当事者に言い逃れをさせない
・裁判官などの第三者を納得させられる
・離婚請求が認められやすい

慰謝料請求の話し合いがスムーズに進む

不貞行為の証拠がある場合、配偶者やその不倫相手の両方に対して、有利に慰謝料請求を進めることができます。

証拠があれば、相手が「不貞行為をしていないと争っても無駄である」と考えるため、慰謝料の回収がスムーズに進むことが多いです。仮に争いが生じて裁判に発展した場合でも、証拠があることで請求が認められる可能性が高くなります。

一方で、十分な証拠がない場合や、配偶者や不倫相手が不貞行為を認めない場合は、慰謝料請求が認められにくくなります。慰謝料請求をよりスムーズかつ有利に進めるためには、証拠を集めることがとても重要です。

浮気の当事者に言い逃れをさせない

浮気の証拠を集めることは、配偶者などの浮気当事者が言い逃れをできないようにするために重要です。

証拠がない状態で「浮気をしたから慰謝料を払え」と請求しても、「言いがかりだ」と逆上されたり、「浮気などしていない」と言い逃れされたりする可能性があります。

しかし、浮気の証拠があれば、相手は言い逃れできず、慰謝料請求に素直に応じる可能性が高まります。

裁判官などの第三者を納得させられる

裁判所で慰謝料請求を行う際、浮気の証拠は非常に重要です。当事者にとっては浮気が明らかであっても、裁判官はあくまで第三者です。そのため、裁判官に浮気の事実を理解してもらう必要があります。

第三者である裁判官に「浮気している」と納得させるための証拠を準備していなければ、慰謝料請求が認められる可能性は低くなります。

慰謝料請求を認めてもらうには、「第三者が見ても浮気が明らかであると確信できる証拠」が不可欠なのです。

離婚請求が認められやすい

浮気=不貞行為は、夫婦の離婚理由として定められています。

離婚は原則として夫婦双方の合意で成立しますが、離婚理由がある場合には、一方の訴えで離婚が認められます。浮気をした側は有責配偶者となり、有責配偶者から離婚を求めることはできません。

一方、浮気をされた側の配偶者は、浮気に対する慰謝料や離婚を請求することが可能です。有責配偶者からの離婚請求は難しいですが、浮気された側からの離婚請求は認められやすくなります。

証拠がなければ相手を有責配偶者とすることはできないため、離婚を有利に進めるためにも、配偶者の有責を証明する浮気の証拠が重要です。

単体でも有力な証拠となるもの

浮気の証拠として有利になりやすいものとして、以下のものが挙げられます

① 探偵の調査報告書
② 肉体関係があったことが推測できる写真や動画
③ 肉体関係があったと推測できるメールやチャット
④ 浮気(不倫)を自白したデータ

これらの証拠でポイントとなるのは、「誰から見ても肉体関係があったことが推測できる」ことです。

裁判に発展した場合、浮気を証明できなければ慰謝料がもらえない恐れがあるので、証拠として有力なものであるかという点は非常に重要です。

それぞれの証拠についてどのようなことが証明できるのか、注意点も合わせて解説していきます。

①探偵の調査報告書

探偵社や興信所などの調査会社に依頼して、ラブホテルに出入りする瞬間の写真や映像、ホテルや浮気相手の家の滞在時間を含む行動記録を調査報告書として作成してもらうことで、有効な浮気・不倫の証拠を得ることができます。

調査会社は探偵業の届出を行い、探偵業法に基づいて調査を実施します。そのため、探偵による報告書は裁判においても信用性の高い証拠として扱われることが多いです。

探偵社によっては、裁判などで使用できる形式で証拠をまとめてくれるところもあります。

有力な証拠を得られるかどうかは、調査期間中の対象者の行動や探偵の技術にもよるため、すぐに決定的な証拠が得られるとは限りません。

②肉体関係があったことが推測できる写真や動画

不貞行為を証明するためには、ホテルに出入りする写真や、浮気相手とのやり取りの中で肉体関係を推察できる内容など、「肉体関係があったことを示す証拠」が必要です。

ラブホテルに出入りしている写真や動画

パートナーと浮気相手がラブホテルに出入りしている写真や動画は、肉体関係の事実を証明するための有力な証拠になります。

ただし、顔がはっきりと確認できない場合は、証拠として不十分です。必ずパートナーの顔が明確に分かる写真や動画を用意しましょう。

また、ラブホテルに滞在していた時間も重要です。例えば、10分程度しか滞在していない場合は、肉体関係があったとしても言い逃れされる可能性があります。確実な証拠とするためには、ある程度の滞在時間が必要です。

どちらかの自宅に出入りしている写真や動画

ラブホテルに比べると浮気の証拠としてはやや弱いですが、どちらかの自宅に出入りしている写真や動画も浮気の証拠になり得ます。

ただし、仕事の打ち合わせや浮気相手の送迎など、さまざまな理由で言い逃れされやすい点に注意が必要です。最低でも、複数回にわたってどちらかの自宅に出入りしている事実が必要となるでしょう。

上記の証拠を自分で得ることは難易度が高く、肉体的にも精神的にも疲弊する可能性があることから、探偵に調査を依頼することをおすすめします。

③肉体関係があったと推測できるメールやチャット

パートナーと浮気相手のチャットやメッセージ、メールの内容に肉体関係があったと推測できる発言が含まれている場合、それは有力な証拠となります。

データの捏造や改ざんが行われていないことを証明するため、他人同士のチャットやメッセージの画面を撮影する際は、スマホ全体を映した動画で撮影することをお勧めします。

④浮気(不倫)を自白した音声データ

配偶者と浮気相手が浮気を認めて自白すれば、それもれっきとした浮気の証拠となります。

また、録音データの場合は、誰が何を言ったかを前後の文脈とともに明確にする必要があります。

自白があった際には録音しておき、「言った」「言っていない」という論争が起こらないよう事実をはっきりさせましょう。

不安な場合は、探偵や弁護士などの専門家に相談してから、自認書や自白の録音データを取ると良いでしょう。

口頭だけで説明を受けるのではなく、正確に文章に書き起こしておくことが理想的です。その際、「不貞行為を行った」と明確に記載してもらうようにしましょう。

組み合わせることで有力な証拠となり得るもの

ここからは、「単独では不貞行為を証明できないが、他の証拠と組み合わせることで不貞を推測できるもの」を紹介します。

怪しいと思ったものはこまめに集めておくことで、不貞の証拠として利用できる場合がありますので、必ず保管しておきましょう。

ラブホテルのレシートやクレジットの明細

ラブホテルのレシートが見つかっても、「終電を逃して友人と一緒にいた」などと言い逃れされる可能性があります。したがって、単独では不貞の証拠にはなりません。

しかし、当日のパートナーと浮気相手の行動を示す他の証拠と組み合わせることで、一緒にいたことを証明することができます。

さらに、複数のレシートが見つかった場合、何度もホテルに一緒にいたことが明らかになるため、言い逃れが難しくなります。これらの証拠はすべて保管しておきましょう。

肉体関係までは推し量れないメールやSNSのやり取り

浮気相手とされる異性との連絡でも、そのメールやSNSの内容が日常的なものだと、強力な証拠とはなりにくい傾向があります。

「昨日はとても楽しかったです」や「次はいつ会えますか?」といった内容は非常に怪しいものの、それだけでは不貞があったとは断定できません。

しかし、日常的な内容がまったく証拠にならないわけではありません。肉体関係を推測させる内容よりは弱いですが、他の証拠を補強するためや、間接的な証拠として利用できる可能性があります。

行動履歴(ICカード・カーナビ・GPSなど)

カーナビの検索履歴や走行履歴、地点登録に不倫相手の自宅や職場、ラブホテルなどが記録されている場合、他の証拠と組み合わせることで浮気・不倫の証拠になる可能性があります。

また、電車での移動履歴についても、見慣れない駅名が何度も履歴に残っていたり、それが不倫相手の最寄り駅だった場合には、証拠として活用できるかもしれません。

ただし、1回のみの履歴では偶然移動しただけと見なされる可能性があるため、複数回同じ場所に通っている履歴があることが望ましいでしょう。

友人や知人など第三者の証言

友人や関係者などの第三者の証言も、浮気の証拠となり得ます。

特に、不貞行為の当事者と関係のない第三者からの証言は、裁判において重視される傾向があります。

【要注意】証拠として認められにくいもの

浮気の有力な証拠になり得るものでも、収集方法を誤ると証拠として認められにくくなるため、注意が必要です。

また、証拠集めの手段によっては違法となるリスクもありますので、注意しなければなりません。

ここからは、浮気の証拠として認められにくいものの例を挙げながら、証拠収集の際の注意点を解説します。

加工・編集できるもの

メールやLINEのスクリーンショット、デジカメの写真などは、簡単に加工や編集ができると見なされる可能性があるため、注意が必要です。

最近では、専門的な知識がなくてもチャット画面そっくりの画像を作成できるソフトが多く登場しています。そのため、意図的に作成された画像や映像、脅されて作成されたと疑われるものは、証拠として認められません。

確実な証拠がないからといって、写真を加工したりメールを偽造したりすると、慰謝料の請求ができなくなるだけでなく、法的な問題に発展する可能性があるため、絶対に避けてください。

信頼性のある証拠を得るためには、デジカメではなくフィルムカメラを使用する、スクリーンショットではなく画面を直接撮影するなどの工夫が必要です。

不貞の根拠とならないもの

証拠を集める際に重要なのは「第三者が見ても、根拠が明確であるかどうか」です。

例えば、ただ2人で出かけているだけの写真や動画は、関係性が薄いとみなされることが多いです。メールやSNSでのやり取りも、一般的な会話だと主張されれば、不貞行為との関連性が低いと判断されてしまいます。

あなたにとっては浮気を疑う十分な理由になるかもしれませんが、それだけでは不貞行為の証明には不十分で、離婚や慰謝料請求の交渉は難しいでしょう。

不貞行為との関連性が不明な場合は、探偵や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

浮気の定義は人それぞれですが、慰謝料の請求に関しては、裁判の場では肉体関係があったかどうかが重要な判断材料となります。

違法な方法で集めたもの

違法な手段で集めた証拠は、法的には認められません。

たとえば、パートナーに無断でスマホに浮気発見アプリをインストールすることは違法となる可能性があります。

また、浮気相手を盗聴・盗撮したり、不法に住居に侵入して証拠を入手する行為も違法ですので、これらの方法は避けましょう。

どんな罪に問われるか?

一方で、探偵は探偵業法に基づいて合法的に浮気調査を行うことができます。

確実な証拠を得たい場合は、探偵に相談することをおすすめします。

浮気には時効がある

浮気の慰謝料の時効は、浮気および浮気相手を知ってから3年、もしくは浮気が始まってから20年のいずれか早い方になります。

つまり、配偶者が不倫をしてから5年以上経って不倫の事実を知った場合でも、慰謝料を請求することは可能ですが、一般的には3年の時効が適用されるケースが多いでしょう。

浮気の時効は短いため、悩んだり証拠集めに時間をかけている間に時効期間が過ぎてしまうことがあります。浮気を知ったら、早めに慰謝料請求を視野に入れて行動することが重要です。

浮気の回数や期間は慰謝料の金額に影響する

浮気の慰謝料は、離婚する場合で50万円から300万円程度が相場とされています。この幅があるのは、婚姻期間や子どもの有無、浮気の悪質性など、さまざまな条件が考慮されるためです。

証拠は特に「浮気の悪質性」を判断するために重要です。

不貞行為の回数が多く、期間が長いほど「より悪質な行為」として裁判で認められ、慰謝料が高額になる傾向があります。そのため、不貞の期間や回数が分かる証拠は非常に重要です。

また、浮気の証拠はひとつよりも複数ある方が裁判を有利に進めることができます。その結果、被害者にとって有利な判決を得る可能性が高まります。

慰謝料額を決定する上で、不貞の期間や頻度も重要な要素となるため、証拠を集める際には時系列で何が起きたかが分かるようにしておくことが大切です。

証拠を集める方法

証拠を集める方法としては、主に【自分で集める】方法と【探偵に依頼する】方法の2パターンがあるでしょう。

それぞれの方法についてメリットとデメリットを踏まえて確認していきます。

自分で集める

メリット

・費用が安く済む

デメリット

・高い質の証拠を掴むのが難しい
・時間がかかる
・体力的にも精神的にも負担がかかる
・パートナーにバレるリスクが高い
・違法な調査をしてしまう可能性がある

自分で浮気調査を行う最大のメリットは、費用を抑えられる点です。浮気調査に利用できるアプリを使ったり、GPSでパートナーの行動を監視したりと、さまざまな手段で浮気の事実を暴くことができます。

ただし、自分で調査を行う場合、パートナーにバレるリスクが常に伴うことを念頭に置いておく必要があります。

また、証拠を集める際には、浮気相手との間に肉体関係があることを証明できるものが必要です。

浮気の疑いだけでも精神的に苦痛を感じるかもしれませんが、不貞行為を目の当たりにすることはさらに大きな精神的負担を伴うことを覚悟して行動する必要があります。

探偵に依頼する

メリット

・自分の時間を割く必要がない
・合法的に調査ができる
・裁判で有利な証拠を掴める可能性が高い
・肉体的、精神的負担が少ない

デメリット

・費用がかかる
・条件に合った探偵を探す必要がある

探偵に浮気調査を依頼する場合、費用が気になる方が多いでしょう。

探偵の費用は、調査員の人数や調査期間、時間によって異なります。
一般的には、調査員1名あたり1時間で2万円前後が相場で、交通費や通信費などの経費を含めると、1日あたり10万円から15万円が目安となります。自分で調査するよりも費用はかかりますが、探偵に依頼することで合法的な手段で確実な証拠を得られるのが最大のメリットです。

さらに、浮気相手の住所や勤務先、家族構成などの詳細を調べることができ、浮気相手への慰謝料請求を検討している場合に必要な情報を提供してもらえます。

また、多くの探偵社は浮気発覚後のアフターケアも行っており、弁護士の紹介や今後の人生相談にも対応してくれるのが嬉しいポイントではないでしょうか。

リスクなく確実な証拠を掴むなら探偵がおすすめ

浮気の慰謝料を請求するための決定的な証拠は、個人では入手が難しい場合があります。そのような場合は、探偵に依頼することをおすすめします。

探偵は調査のプロフェッショナルであり、豊富な経験と知識、専門的な機材を駆使して、聞き込みや尾行、張り込みを行い、決定的な証拠を収集します。専門家に浮気調査を任せることで、自身の精神的負担も軽減されるでしょう。

一般的に、探偵の調査結果は報告書として依頼人に提出されます。探偵の調査資料は裁判で認められることが多く、慰謝料の請求をスムーズに進めることができます。

また、弁護士に依頼する際も、探偵の調査資料があれば現状を説明しやすくなります。

自分での証拠集めに限界を感じた場合は、信頼できる探偵社に相談するのが良いでしょう。

まとめ

浮気による慰謝料請求や離婚協議では、有力な証拠を押さえておくことが非常に重要です。

なぜなら、浮気の確信があっても証拠がなければ、浮気相手や配偶者に言い逃れされる可能性が高いからです。

裁判で慰謝料請求を行う場合、第三者である裁判官に浮気の事実を納得させるだけの証拠がなければ、慰謝料請求が認められにくくなります。

合法的に有効な証拠を集めるのが難しい場合や浮気の事実が明らかにならない場合は、探偵に依頼することを検討してみてください。

多くの探偵社では無料相談を行っているため、迷う場合には一度利用してみるのも良いでしょう。

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